説教しても仕事はできるようにならない
あなたの職場にはいつも上司や先輩から説教を受けている人はいないだろうか。
たいていのケースではいつも同じ人が同じ人から説教されているとかと思う。
職場における説教の内容は様々なんだけど、簡単にとらえると上司が部下の失敗や間違いを指摘し、グダグダと文句を言い続けるか叱責するというケースがほとんどであろう。
僕がいる会社でもいろいろな部署でこのような説教を頻繁に見かける。
ま、かく言う僕自身も前の部署で説教を受けていた身の上なのだが...
今日は説教を受ける人の立場から、そして周囲から見た説教の負の効果について考える。
説教する側の意見はあまり考慮しないこととする。
1、説教を受けると疲れる。
失敗や間違いについてグダグダと何十分間も無駄な注意事項を繰り返し聞かされると
どんどん心理的に疲弊してしまう。注意事項は数点にまとめて簡潔に言うべきものであろう。失敗や間違いのリカバリーはすぐにやるべきであろう。説教に時間を費やしたあげく、心理的に疲弊した状態で仕事をやっても速やかなリカバリーは無理だ。そして良いアウトプットも無理だろう。
2、説教を受けている人がバカで仕事ができない人間だと周囲に宣伝している。
あなた自身も経験があると思うことだがいつも説教を受けている人がかわいそうだなと思いつつも現状について放っていると思う。そしてこう思うだろう、「あいつは仕事のできない使えない奴だ」と。
こう思われたが最後、説教を受けている人は職場において使えない奴と言う評価を受けることになる。こうなってしまうと厄介なことに周囲の人が説教を受けている人のお願いをなかなか聞いてくれなくなる。まささしくナメられるという現象が発生してしまう。
ナメられた結果、説教を受ける人に対して協力的な人は少数になるため、仕事に必要な資料の収集がはかどらないケースは十分ある。こうなってしまっては説教→非協力的な環境の構築→仕事の結果の悪化→説教という悪循環の形成となってしまうのがオチだ。
僕が思うにほとんどのケースでは仕事ができないのではなく過度の業務量が説教を受けている人に投げられている。
仕事ができない、期限が守れないなどと責めるばかりでその人の業務量や能力に注目していない場合がほとんどだ。説教を受ける人も、良いアウトプットが出せない分上司や周囲に文句を言いづらい環境が構築されてしまう。
3、説教を受けた側は素直に自身の誤りを受け入れにくくなる。
たいていのミスは不注意や、動作の準備不足が原因なのだが一旦説教が始まるとミスに関係の無い仕事の取り組み姿勢に始まり、日頃の態度云云かんぬん...等々と喚き散らす御老体をよく見かけるが注意事項から逸脱してその人の批判しかしていないように見える。
本来は注意事項を一言述べて終わりにすれば良いのだがこうも無駄なおまけをつけると素直に聞き入れにくくなるであろう。
4、説教される人間にとってはモチベーションを保てなくなる。
説教されている人にとっては、仕事をこなしてもミスばかりが指摘されて自分の工夫やがんばりがちっとも評価されなくなるとやる気はどんどん減退するだろう。また2に陥った状況下で自分だけが悪者にされることにも不満を募らせるはずだ。
仕事がうまくいない部下や後輩に対して説教と𠮟責ばかり繰り返しても良いことは何も無いだろう。本当の意味でマネージャーというならば部下の仕事がうまく行かない原因
究明してより良い仕事の展開づくりを進めるべきだ。そして本当に自分の経験から物事を言うならば、自分にできたのだからお前にもできるはずなどと言わずに自分が行った工夫や仕組みづくりをきちんと公開してから言うべきだろう。
叱ったり、注意を促すはずが一方的な憂さ晴らしになってはいけない。
本当にためを思っているならば人間関係や職場の雰囲気を大事にした上で、その人に向き合い、ほめるべき点を評価し叱るべき点を注意すべきだと僕は思うのである。
参考リンク:
http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2013/08/05/205258
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