日本のサラリーマンのライフワークはローン返済
ローン返済のための社畜
今日はGigazineでなかなか興味深い記事を読んだ。
日本の近代住宅建築がクレイジーな理由を外国人が考察 - GIGAZINE
この記事の中では日本の住宅事情について面白い考察がまとめられている。
僕が気になったの二つの項目を紹介したうえで自分の考えを書いてみたい。
人口が減少しているにも関わらず、住宅建設数は安定しており、日本国内の住宅販売の内87%は新築となっていて、海外の11~34%と比較してもかなり高い結果。
住宅販売の実に9割近くが新築販売となっているという事実は少々驚きだった。これは、日本の常識は家を買う=新築となっていることを意味しているんじゃないだろうか。
実は、僕がいる会社でもなぜか家の話となるとローンという言葉が頻繁に登場する。30代や40代の社員たちは皆口を揃えてローン返済が大変だの、生活が苦しいなどと愚痴をこぼしている。
そりゃそうだろう。家族の生活費を払って40年かけてローンという十字架を背負って働くという不可思議な働き方をしているのだからそりゃ苦しいのは当然だと言えよう。
日本では男は家を持ってい一人前!家を持ってこそ一国一城の主!パパは一家の大黒柱!!なんて言う表現が使われるくらい家を持つ事にこだわりを持つ国だ。
なかでも、ホームドラマでは妻もお家=新築じゃなくちゃ♪なんて台詞がフツーに使われていてサラリーマンというものは新築で家をゲットすることを前提として生まれながらにして洗脳されているんじゃないだろうか。
かく言う僕自身も、両親から男は家を35歳までに買わないとどこの銀行もローンを貸してくれないぞ!なんて言われていて。父ちゃん母ちゃん俺は、ローン返済マシンになりたくねえ(泣)などとこぼしている。
俺には家庭がある転職なんて無謀な事はできない
日本のサラリーマンは転職をあまり好まず、1つの職場に居続ける傾向があります。数年前から転職する人の割合は増えていますが、安定した給料は、住宅ローンを組む際の必須条件。しかしながら、サラリーマンが住宅ローンを返済するためにあくせくと働く間、住宅の価値は下がり続けます。家を中古で売り新しい家に住むなどということは不可能なわけです。
見出しの文は僕が会社で実際に聞いた言葉である。ローンを持つと毎月銀行に多額の返済をしなければいけない。そのうえ家族がいればなおさら大変である。そういう意味では日本人は転職というものに消極的になる。 転職のようなリスクを伴う行為をさけて一つの会社にしがみつくことで定期的な収入をあてに働き続ける行為とも言えるのかもしれない。
ただこのような考え方はサラリーマンをローンや会社という枠組みの檻の中に閉じ込めて決められたことにお金を使うためにひたすら働かせるという恐ろしい仕組みである。
会社に長年努めてこそ立派な人間、三年でやめる奴はけしからん
なぜか日本のサラリーマンは会社への誠意やストレス態勢をアピールしたがる。なかでも理不尽上司の重圧に何年も耐え抜いたんじゃ!!ドヤっ!な感じのアピールを聞くたびにちくしょう転職だ!!という考え方がまったく出てこないなと考えてしまう。一つの会社に猛烈に魂を縛られているような気がしてものすごくモヤモヤしてしまう。
で、何で俺の上司は会社にへばりついて理不尽に耐えたり保身のスキルばっかり鍛えてマネージメント能力とか仕事のスキルが身に付いてねーんだよ!?!?!?(※もちろん会社には仕事ができる素敵な人やマネージメントがナイスな管理職がたくさん居るのは承知している)という素朴な疑問を感じ、ある日考えた。
ローン返済型社畜の形成パターン(すごく偏ったものの見方、あくまで極端な例)
マイホーム購入&ローン借り入れ
↓
返済で毎月の生活が苦しくなる。貯金できない。
↓
会社で嫌な事(パワハラorモラハラ)
↓
転職?逃げ出す?
↓
無理っす、ローン返せなくなるかも...
↓
耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!
↓
メンタル強い系社畜の完成!
↓
出世
↓
部下に毎日こんなことを言うようになる。
「会社に長年努めてこそ立派な人間、三年でやめる奴はけしからん」
「理不尽上司の重圧に何年も耐え抜いたんじゃ!!ドヤっ!」
「家を持ってこそ一国一城の主!」
「この程度でへこたれるんじゃない!」
「甘ったれるな!!」
僕はローンと家庭は社畜形成のプロセスに大きな影響を与える重要要素だと考えている。
また、日本の会社が年功序列や終身雇用という考え方が根強く残っているのはこのローンによる長期返済の縛りも大きな作用じゃないかととも考えている。
長くなってしまったけど今日はこの辺で、終わりにするが僕がこの記事を書くうえで過去に読んだ本とブログ記事を記しておく。もっと考えてみたいという方にはお勧めである。
日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社プラスアルファ新書)
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