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Taigoの日記帳

会社嫌いであり、仕事嫌いです。個人的な考え事をのんびり日記に綴ります。(目標は一週間に一回更新)

脱社畜の働き方 読後の考察

読書

前回のエントリーで速報と銘打ってレビューを投下したところ9月7日だけで225件のPVをいただく事ができました。ブックマークに追加して下さった日野さん、僕のページにお越し下さった方々に厚く御礼申し上げます。

 

今日は僕自身の考察を交えたうえで脱社畜の働き方を読んで考えたことを書きたい。

僕自身の身の上話や考え事をふつふつと書いていくので読むのに気乗りしないところはどんどん読み飛ばして欲しい。

ただ一点、その前に僕と脱社畜ブログの出会いについて書かせてほしい。

 

僕は2012年の9月頃に会社で社畜の先輩と喧嘩(大人なのでバイオレンスは使わない)し、2週間近くだろうか、ろくに口を聞かない日々が続いていた。役員会議の資料作成や部署内での雑用で残業ばかりの僕に、その先輩は気遣いもなく無駄な雑用や宿題ばかり押し付けただけでなく後輩の僕を軽んじる発言ばかり周囲にしていた。

そんな訳でとある会議資料の提出期限切れの際に文句を言われて大げんか。

「まともに会議資料のソースが担当者から出てこないから引っ剝がしに行ったり、俺だって苦労してるんですよ!!これ以上何をやれって言うんですか!?やれることはとうにやりつくしてますよ!」云々間縫うんの口喧嘩をしてしまった。

部署での仕事がしんどくなった僕は休日に体調を崩して一日中寝ていたんだけど、会社ごときで体調を崩して寝込むのも悔しかったので街に出て本屋さんに行った。

そこで偶然見つけた本がPhaさん著のニートの歩き方だった。

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

プログラミングの棚になぜかぽつりと置かれた本を偶然手に取り、立ち読みしたら電撃のような衝撃を受けた。書き出しは「だるい。めんどくさい。働きたくない。」

「僕が求めてた本はこれだ!ウマーー!」とか言いながらのんびりじっくり読んだことを覚えている。

やっぱり日野さんの真似みたいな事を書いてしまうようだけど、 ニートの歩き方(P102)にどんな変な意見や趣味でも全世界のどこかに共感してくれる人がいるはずだからネットで発信しようという内容のことがあったので仕事についての文句をtwitterに綴ってみた。

そんなある日にTwitterを見たら電脳くらげという見慣れないフォロワーが現れた。

当時のプロフィール写真はもちぐまではなくて本当のクラゲの絵だったんだけど、電脳くらげ氏のプロフィールにアクセスすると脱社畜ブログという魅惑的なブログが広がっていた。

当時はまだ開設して2〜3ヶ月のブログだったんだけどそれでも十分なまでに読み応えのある知的な文章がブログには溢れていた。仕事で不満を抱えていた僕にとってはとても共感できる内容だったし、職場にはびこる悪習をこれでもか言わんばかりにあげつらっていたため、読んでいてストレス解消になっていたと思う。仕事で嫌な事があったりしたときにトイレ個室や通勤途中や帰宅途中に電車の中でiPhoneから読んでいた。

脱社畜ブログは誰もが持ちうる会社で働くことに対する鬱屈した気持ちのカオスから少しずつ秩序ある批判を形成していたんだと今は考えている。かくして僕は脱社畜ブログと日野さんのファンになったという次第である。

時々こりゃ言い過ぎかもと思う記事もあるけど、誰もが働きやすい職場を創っていくには賛成って思っている。だからこれからも日野さんの活躍に注目していこうと思っている。

 

 

前置きが長くなりすぎたけどここからが読後の考察である(汗)

 

1章 日本の職場は理不尽なことばかり

2章 社畜にならないための考え方

本の約半分近くを占める1〜2章は日野さんが書き溜めてきたブログのエントリーから特に優れた記事の内容をリファインした文と言っても良いかもしれない。脱社畜ブログを愛読してきた人ならば、さくさくと読み進めることができるはずだ。

 

 1章では、会社にはびこる理不尽なことを列挙しながら社畜の思考と脱社畜の思考を対比している。主な内容としてはサービス残業と有給取得率の低さといった諸問題をとりあげている。

とくに残業や有給の問題については僕自身も「お前の仕事が遅いからいけない」とか「義務を果たしてから権利を行使しろ」とかいうことを日常的に言われて有給を行使しにくい雰囲気を体験したことがあるのですごく共感できる内容だった。

会社にはびこる同調圧力が全員を不幸にする力として作用しているとう指摘は非常に的を得ていると思う。

 

そして2章では1章をふまえた上で、社畜にならないための考え方。すなわち社畜の中にある常識を否定し、この社会の中における生きにくさを作り出している原因を究明している。とくに僕が読んでいろいろと考えたのは自己実現と成長そして会社は家族の3項目だった。

 

・仕事による自己実現や成長について僕が思う事

読みながら思い出した僕自身の経験を書くと、入社してすぐに会社での自己実現や出世といったことに全く興味が無くなってしまったせいか会社の同期との飲み会で仕事の話にほとんど加わる事ができず自分の趣味についてだけ語っていた。皆仕事熱心だねえとか思いつつ全然理解することができなかった。そんな状況も2年目3年目と年次を重ねるごとに仕事について熱く語る同期もだいぶ少なくなった。

ある意味では入社当初は皆、会社で働くしんどさみたいな物に気づかずにイメージだけで仕事こそ自己実現だと思い込んでいたんじゃないかと思う。だからこそ、働くうちに仕事のしんどさから仕事による成長とか自己実現について自身の中で膨らんだ欺瞞のイメージだと気づいてしまったんじゃないだろうか。 

成長についても同様なんだけど、会社の中で出世したりすると他部署との折衝や役員からの圧力で随分とプレッシャーがかかる。そんな中で成長するって、残業に耐えたり自分より偉い人からの𠮟責・恫喝に耐えるための胆力を鍛えることにしか僕には思えない。

 

・会社は家族という考え方もやっぱり変だと思う

一度同じ会社に入ったら定年までずっと会社と一緒という考え方も今の事業環境が著しく目まぐるしく変化する経済状況から考えると現実的じゃない。僕自身の周りにいる40代以上の人には特に定年思想が強いように思う。でも実際には会社で雑用をして誰かの指示で言われるままに作業しているような僕みたいな下積みは会社が傾いたら速攻で路頭に迷うというのが正直なところだろう。だから同じ会社でずっと働くっていうのは結構きけんだっていう考え方には賛成だ。

 

・社畜はなぜ生まれたのだろうか?(僕の考え)

脱社畜の働き方ではあまり言及されていなかったのだけど、社畜としんどい労働環境はどうして生まれたのかちょっとだけ考えてみたいと思う。

近代のサラリーマンが生まれたのは集団就職が盛んだった昭和30年頃からじゃないだろうか。このころから農村から都会への人口の大移動が発生しただけでなく就労=都市の企業に就職という大シフトが発生した。ここで働く=サラリーマンという価値観の大シフトも発生したんじゃないだろうか。

やがて集団就職をした人たちはオリンピックや高度経済成長といったビッグイベントを作り出してきた。(あるいはビッグウエイブに乗った。)

こういった好景気の中で多くのサラリーマンは仕事がいくらでもあり、自分たちががんばった分だけ仕事の成果も見えたし、実感できたはずだここで長時間労働や残業して頑張る奴こそサラリーマンの鑑だ、偉いという価値観ができたんじゃないかと僕は思っている。実際に仕事がいくらでもあった時代なので頑張れば会社も大きくなるし皆で一生懸命頑張ろうぜ(会社=家族)っていう雰囲気もここで生まれたんじゃないだろうか。それに松下幸之助本田宗一郎といった今は亡き産業界のカリスマたちが作り出した。終身雇用、温情経営も大きな指示を得ていたはずだ。

働くことこそ豊かの獲得への道、働けば豊かになれるという価値観によって人々はマイホーム、マイカーを手に入れようと必至に頑張った時代とも言えよう。

 

しかし、現在に目を向けてみるとどうであろうか。少子高齢化が進み日本の内需はすっかり衰退してしまったしこれからも加速されるといわれいる状況だ。

過去に築いた豊さを維持するだけでも大変な労力なのにさらに海外に出て売上げを伸ばすことが求められる時代である。明るい兆しが見えない日本で頑張る事を強いられるだけじゃなく売上げの積み増しが叫ばれる現代のサラリーマンが疲弊するのは当たり前なんじゃないかな。さらにそんな不安が多い時代に高度経済成長に創られた労働への美徳観、会社家族説、マイホーム&ハッピーファミリー思想といった諸制度はある種の社畜システムへと変貌を遂げたんじゃないかと僕は考えている。

(僕の考え終わり ※意見には個人差があります。納得できなかったとしても許してください...)

 

3章  僕が日本の仕事観に疑問を抱くようになるまで

この章ではブログにほんの少しだけ触れられている日野さんの起業について書かれている。この章だけでもとっても面白い。

 

働きたくない東大生たちというストーリーが特に印象的だった。社会にうまく伍する事ができない学生たちの悶々として気持ちが起業へのエネルギーに変換されるところは笑わずに読む事はできなかった。とくにセマンティック・エロや闇鍋会は森見登美彦氏の著書である四畳半王国見聞録や太陽の塔を読んでいるような気分になった。

四畳半王国見聞録 (新潮文庫)

四畳半王国見聞録 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

ソーシャルゲームの会社を起こすストーリーもすごく引き込まれた。仲間を集めたり資金を集める部分は一つのIT起業の誕生記のストーリーを読んだ気分を思い起こさせてくれた。特に貴重なのは失敗に終わった事例であること。たいていの場合は美化されたサクセスストーリーだけどここでは失敗や会社をたたむ様子が克明であるのは珍しいと思う。

 

4章 プライベートプロジェクトのススメ

ここではプライベートプロジェクトのやり方やアドバイスが紹介されている。僕自身にとって一番印象的だったのはプライベートプロジェクトで仕事と収入を分業することでどちらかうまくいかなくても心理的負担が軽減できることだった。

僕自身、一度会社を逃げ出そうとして半年くらい公務員の受験勉強をしていた時期があったんだけど、勉強期間中は「いつかこんな会社抜け出してやる」という反抗心があったせいか多少怒られても「いつか辞めてやるんだからいいや」と物怖じしなくなった。

今は受験に失敗して落ち武者だが、仕事と収入は失っていない点で良しとしよう...

 

5章 脱社畜の未来

最後は脱社畜によって見えてくる未来、職業や価値観に捕われない考え方への提案が書かれている。ベーシックインカム(全ての国民の所得保証)や趣味としての労働といった話題が出てくるんだけど僕自身は勉強不足な分野なのでまだコメントできないけれど、仕事中心に世の中が構築されているっていうのはまぎれも無い事実だと思う。

経済成長という言葉は金銭でしか計られないけど本当の豊かさはお金だけでは計る事ができないという内容の意見がでるんだけど誰もが賛成できる意見だと思うので是非読んで欲しい。

 

 

・読了後の至極個人的な感想

仕事はつらい。シンドイから、辛いから金がもらえるんだという言葉を会社で平気で聞く。でもそれって本当なんだろうか?

僕たちはそこにある嫌な現実と戦うこともなく漫然と受け入れて嫌な事に対峙できないでいるんじゃないだろうか?

そうして社畜と呼ばれる至っているんじゃないだろうか。

僕は会社でしんどい思いをするのも嫌だし、先輩や上司から不当にこき使われて馬鹿にされのも嫌である。そして会社に魂を縛り付けれて働くだけの生き物に成り下がりたくない。

 

会社にはびこる嫌な物や問題と戦わずに屈して受け入れたり誰かに強要するようになってしまった瞬間に社畜になってしまうんじゃないかと僕は思う。

もっと個人の自由や心が大事にされる世の中になっても良いんじゃないだろうか。

そうすれば働きやすくてのびのびした良い社会になると僕は信じている。

 

僕はこの本で少しでも多くの人が精神的な脱社畜を果たして働きやすい雰囲気を作っていこうと立ち上がる事を願っています。

 

脱社畜の働き方~会社に人生を支配されない34の思考法

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