さらし首のような恐怖政治、ブラック県知事の横暴
一昨日の事だろうか。このようなニュースをNHKで見かけた。
(※リンク先は毎日新聞)
全国学力テスト:国語、「下位の校長名、公表を」 静岡県知事が言及
http://mainichi.jp/feature/news/20130910ddm041100117000c.html
なんでも県下一の下位校の校長先生の名前をさらし首にしようという話らしい。
僕自身はこれを見てブラック企業の公開処刑を思い起こさせるようでぞっとした。
そしてなによりもこの発言をした川勝知事に嫌悪の念を抱いたと白状せねばならない。
嫌悪の念を抱いた理由は二点ある。
一つ目は静岡県の学力テスト(国語)が下位であることを全部教育現場の先生たちのせいにして、懲らしめる考えを示したこと。
学力テストの成績が下位である原因を先生たちだけの責任にしてしまうのは間違いだと僕は考える。
ひょっとすると静岡県の小学生は下流の児童が集中してあちらこちらで授業崩壊が起きているかもしれない。
または、教育にかける予算が圧倒的に不足して指導教諭が足りていないのかもしれない。ほかにも、外国出身の両親の間に生まれた子供たちが多く、日本語の習得に苦労しているかもしれない。などなど、いろいろな原因が考えられるのではないだろうか。
学力テストが下位になった理由を本当に調査したうえでの発言かと言われたら一時的な短絡的思考に走った妄言と言えよう。
本当に大事なのは学力テストで下位を獲得した原因を調査し、適切な対処を取る事である。原因を先生たちに押し付けて終わりにするなど言語道断である。
二つ目は、下位校の校長先生とさらし首にしようという軽率な発言だ。
なかば恐怖心で人をコントロールしようとする卑劣な考え方と言えよう。
このようなやり方を取られると現場ではやり場を失った教職員が成績を一時的に数値を改善(したように見せかける)させる方法は限られてくる。教員主導のカンニングとテスト日に下位成績生徒の欠席させることくらいだろう。
こうなったらさらし首という処置は誰の目に見ても改善はもたらさないことは明らかであろうか。
そしてなによりも子供たちの成績を売上げ金額の数字を扱うような感覚で扱っているとしか思えない。売上げが低いからどうにかしろというブラック企業の経営者が社員を叱責するような構図にしか見る事ができない。
今回は人の揚げ足取りのような記事を書いてしまったが、教育現場での問題を教師だけに責任を押し付けるのは危うい考え方だと僕は思っている。
そして数字だけで県の世間体を気にして子供たちへの良い教育とは何かという問いに根本から考えていないことは明白だろう。
川勝知事のような人が教育に口を挟むのはいかがなものであろうかと思ってしまう。
恫喝で教育は改善しうるか?
無理でしょ!!