サラリーマンという名のショッカー戦闘員
俺たちショッカー戦闘員組
これは僕が考えた事ではないのだが組織ピラミッドの最下層で働くサラリーマンをショッカー戦闘員と自虐的に表現している人がいた。僕はこれに多いに賛成である。
よくよく考えてみると日本のサラリーマン、とりわけ体育会系の職場はショッカー要素が強いんじゃないだろうか。
ショッカー戦闘員とは仮面ライダーで登場する悪の組織ショッカーに出てくる組織の末端構成員である。僕は仮面ライダーをリアルタイムで見た事はなく、詳しい人からとりあえず雑魚キャラで毎回仮面ライダーからボコボコにされているぐらいの印象しかないのだが、ショッカー - Wikipediaで読んだ情報だと結構現実世界に似てるななんて思ってしまう。
ショッカー戦闘員という改造人間 = 社畜という改造人間
ショッカー戦闘員(黒)はどうやら普通の人間を改造して生産されるらしい。そして常人の4.5倍の戦闘能力を有するらしい。
僕はこれを読んで現実世界でも洗脳や改造に等しい行為が行われているんじゃないかと思った。ある大手メガバンクに勤めている大学の先輩から聞いたところによると、会社の寮は毎朝決められた時間に音楽が流れてきて目覚めて食堂でご飯を食べて会社に行くらしい。最強の福利厚生とも言えそうなんだけど、どことなく軍隊みたいじゃないだろうか。
こうした生活の中で会社を中心とした社畜型の人間として徐々にではあるが洗脳されていくはずだ。こうした人間は会社というものが人生の土台となってしまうのではないだろうか。
他にも超大手保険会社に就職した人によると、新人研修はとても厳しくて、朝から真夜中まで保険マンの心得や金融商品など多岐にわたる内容を座学で叩き込まれるらしい。他にも社内で財布や名刺入れを紛失すると血祭りにあげられたり、会社のバッジは仕事以外では必ず外すなど厳しい掟が満載らしい。
また、ある家電メーカーだと社用の携帯電話を紛失すると名前が社内の掲示板に張り出されて晒し首になるらしい。当然、仕事内容や会社のルールが厳しくてついていけない人はやめざるを得ない。これはある意味ではローパフォーマーの戦闘員やミッションを失敗した戦闘員への粛正によく似ている。
勿論すべての会社が社員に対して厳しいルールを課して締め上げている訳ではない。しかしながら厳しすぎる掟によってたくさんの人間が脱落した結果、タフな人間しか残らなかったり、またタフな人間として会社に最適化させていく過程はある種の社畜という改造人間の生産と言えよう。
社長にイーッ!会社にイーッ!お客にイーッ!イーッしか言えなイーッ!
会社と言う組織は基本的に上意下達の構造だ。上の者たちが決めたことを下っ端社員たちは逆らえずに遂行するしかない。それは会社と言う組織全体だけでなく事業部や部署としったミクロ的な単位でもその構造は変わらない。もちろん会社内で組織のコネクションや人脈、スキルを動員して影響力を持った社員も多いと思うのだが、社長や役員という或る種の首領、大幹部の影響力や我がままは絶対的な権力を有している。そして例え改造人間として強化されていなくてもイーッ!(承知しました)と言わなければいけない。
また、日本ではなぜかお客様は神様ですという謎の教典を信じるオカルト信者がのさばってお客からどんな理不尽な要求をされてもイーッ!と言って理不尽に屈してしまう会社やサラリーマンが多い。ショッカー戦闘員たちは会社に粛正されなくても社会から理不尽な粛正を受けてしまうのだ。
半沢直樹という仮面ライダー
TBSから放映された半沢直樹直樹というドラマがある、倍返しだ!という分かりやすい表現で多くの社畜と下流主婦の心を掴んだドラマとして今年の一大イベントになったようだ。銀行というショッカー的な組織にはびこる理不尽な大幹部や粛正を見事に搔い潜り大幹部と対決する主人公はある種仮面ライダー的な側面を持ち合わせているんじゃないだろうか。
初代仮面ライダーである本郷猛はショッカーから人体改造され、脳を改造されそうになったところで幸いにも逃げ出す事ができた。そのため人体はショッカー的に強く正義の心を有したキャラという矛盾する二面性を持ち合わせた主人公である。
銀行と言うショッカー組織の中でタフな社畜改造人間でありながら正義の心を有した(※1)半沢直樹は或る種、仮面ライダーが持ち合わせた二面性を見事に有している。
それはある意味、会社でショッカー戦闘員のように働く多くの社畜に眠った正義の心を揺さぶる一大事だったのではないかと僕は考えている。
脱ショッカー戦闘員という考え方
ここまで読んだ方は感想は次の三タイプに分岐するはずだ。
1:俺はショッカー戦闘員そのものだ。泣ける...
2:会社に飯を食わしてもらっている身分でショッカーだと?こいつ阿呆か?
3:俺はショッカー戦闘員なんかじない。自分の意思に従って働いているんだ!
1と3の方は洗脳されていないのであまり心配はいらないのだが、3の方はちょっと注意が必要だ。というのも自分の客観性を見失って自分自身が組織内の死神博士になってしまう可能性があるからだ。
2の方は重傷な社畜型ショッカー戦闘員(士官クラス)あるいは死神博士のどちらかである。あなたの下で働いた結果このようなブログを執筆戦闘員がうまれたのだ。責任取れ!
僕は自分をショッカー戦闘員とも思ってないし、幸いにして今居る組織は、ショッカーとはほど遠い。もしも戦闘員として扱われるならば断じてライダーキックと称したポカミスを連発や職務怠慢で士官や幹部を苦しめようと言う所存である。
皆さんも是非、自分の中にある正義の心を大切にして組織で働いて欲しいと思う。
(※1)法的な側面から半沢直樹は正義じゃないと言う意見が多い。しかしながら大衆的視点から見た場合を仮定してこの場では正義の心と表記している。
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