あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。(読書メモ)
ライトな脱社畜
脱社畜ブログの管理人として有名な日野さんの新著が発売されたので早速購入した。
前作の脱社畜の働き方が精神的脱社畜と経済的脱社畜についてかなり深く言及していたのに対し、本作では精神的脱社畜について知る事ができる。ジョークを交えた軽快な文章で社畜の特徴やその形成過程を知る事ができるため、サクサク読み進めることができた。
とても面白い本なので書店で是非一度手に取ってみてほしい。
(今回は見つけやすい場所にあった)
以下に個人的に印象に残ったことを簡単に書き記す。
オカルト宗教「労道教」、衝撃の実態!!
日本では労道教という宗教が公然と信仰されており、仕事様が全てに優先し、仕事様を批判する者は迫害を受ける。
このような内容を読んだ瞬間、思わず声をあげて笑ってしまった。
確かに多くの人が健康を犠牲にして働いたり、プライベートの時間を捨ててまで仕事をしている姿はこの国ではなぜか賛美の対象となっている。とくに顕著な例としては残業して居る人を一生懸命に頑張っていると勘違いしてしまう風潮が上げられる。
この国の労道教ではとりあえず時間と体力を削って頑張る事が賛美の対象らしい。
あなたの職場にいる社畜をカテゴライズ!!
社畜ってなんだろうか。と考えると意外と曖昧な定義になっている場合が多い。本書では、社畜を会社と自分を切り離して考える事ができない会社員として定義している。例えば、仕事=生活or人生と捉えてしまったり居る人や、経済的に会社に依存してしまってなおかつ転職不能なスキルの人などである。生活や精神に会社が深く癒着してしまい、会社なしではどうしようもない人と言ってしまっても良いかもしれない。
そんな状態をふまえた上で本書は社畜のカテゴライズやその形成過程を解説している。とくに社畜分類学は非常に痛快な切り込みがなされている。
あなたの職場にいる社畜を分類してみると良いし。あなた自身も社畜分類で振り返ってみるといいだろう。
僕自身はどちらかと言うと寄生虫社畜に分類されるタイプである。
読みながらあいつは腰巾着型社畜、あそこの部長はハチ公だななどと思い浮かべながら読んだ。この項目は是非本書を買って読んでほしい。
やりがい重視という超歪んだ職業観
就職活動、会社説明会ではなぜかやりがいという謎の曖昧模糊な言葉を弄して企業も学生も残業や労働環境について語ろうとしない。そしてなぜか退職金や給料、労働環境についての質問は就職活動ではタブーとされてしまう。
ある意味では学生を社畜にエントリーさせるための洗脳がこの国の就職活動には用意されていると言えるかもしれない。
本書では小学校からの進路教育にはじまり、大学の就職活動、新人研修(社畜洗脳)などを通した社畜の形成過程が詳しく解説されている。そして日野さんのそれらへの問題点が語られる。とくに就活の自己分析の項目については目を見張る発見であった。
僕自身も会社に出てから感じた違和感がダイレクトに書かれていて読みながら確かにとうなずける内容だった。
社畜洗脳から目を覚ませ!
本書では脱社畜の心がけとして、会社を取引先と捉えることや仕事のやりがいを絶対視しないことなどを提唱している。
会社組織の中で働いていると会社の人間関係やその中でのポジションを絶対視する人が必ず何人かいる。そのような人達はどうしても会社内の社員に経営者目線での思考や、家族思考などを唱えていたりする。
それはある意味での同調圧力と言えるのかもしれない。
そんな中で自分の考え方や生きたかをきちんと考えておかなければ、いつかは会社と一緒に倒れてしまう人間になってしまう。そんな事を考えさせられた。
こんな人にお勧め。
20〜30代:
自分たちが置かれた会社員というポジションの状況を的確に把握することができる。そして何よりも読んでいてちょっぴり自虐的なコメディー気分になれる一冊である。
40〜50代:
おそらく共感できないかもしれないし。できるかもしれない価値観が書かれているかもしれない。共感できないとしたらばそれは会社が安定したりして頑張って社内で良いポジションを手に入れた人達かもしれない。でも今の80年代〜90年代世代の考え方を知るにはとても良い一冊かもしれない。若手社員が考えていることがさっぱりわからないという方にはジェネレーションギャップを知るための良書になるかもしれない。
中学生〜高校生:
学校の先生や就職課の人はやりたいことを見つけてそれを目指すんだ!とか言っているけど、やりたい事が見つからないって人にもお勧めである。進路教育なんて糞食らえと言いたくなるような良書となるであろう。
大学生:
就職課や4年生の就職体験談に洗脳されたり惑わされたりしていませんか?
やりがいとか自分史とか書き出して怪しいオカルトにはまっていませんか?
本書を読んで就職活動というものについて今一度冷めた目を持って取り組むのもいいかもしれませんよ!!
あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
- 作者: 日野瑛太郎
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2014/01/10
- メディア: Kindle版
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手帳がつけられない人のためのスケジュール管理(事務職向け)
みなさん明けましておめでとうございます。
皆様にとってこの一年がご多幸になりますように。
手帳が付けられない!!
去年の10月から書店や文具店で手帳が販売されるようになり、新年ということで一年の最初に手帳を買おうかなという方もいるのではないだろうか。僕はいろんな手帳に目移りして欲しくなってしまうのだが、実を言うと僕は手帳をつけられない人間である。
入社二年目で買ったほぼ日手帳は約半年でドロップアウト(糸井さんごめんなさい。)
自分が仕事つけられない理由を考えるととても簡単な理由だった。
・人と会う予定なんてない。アポ取り不要の事務仕事
・仕事内容ほっとんどルーティンワーク
・毎月経理用のスケジュールが全員にメール配布される
経理の事務方をやっていると、経理用の決算スケジュールに合わせて動くため手帳などので厳密にタスクとスケジュールを管理する必要がないためという結論にいたった。
そんな僕でも、新しい部署に来てからはスケジュール管理(あるいはタスク管理)はなんとなくエクセルで自作した予定表を使ってやっている。決算スケジュールがとても厳しい場合や新しい仕事を覚えなければいけないときなどである。締め切りから逆算していつ何をするのか明確化するのと新しい仕事をやるときに必要な工数を事前に確認したりするようにしている。
暇な時期に突入すると書く事がなくなってしまうので手帳を使っていると空白ページを見てギルティな気分になってしまう。僕の場合は自作の予定表を裏紙に印刷してクリップで束にしている。予定表のレイアウトを自分好き勝手にアレンジできるしA4サイズで大きいので文字を乱雑に書いても大丈夫だ。(※ただし営業職のような人には持ち歩けない欠点がある。)
小さな手帳だとどうしても小さな文字でぎっしり書き込まなければならないし、しかも読みにくい。予定変更で消しゴムを使うとどうしても汚くなってしまうし、時にはページにシワをいれてしまうことにもなる。
一方自作した予定表なら好き勝手に汚しても作り直せるし、手帳のように一体になっていないので差し替え自由だ。
このやり方でだいたい半年ほど続けているがギルティを感じて、ほぼ日手帳を放置したような悲劇は起きていない。
ここでちょっとだけ僕の予定表の使い方を説明させてもらう。
・スケジュールを時間単位で厳密に管理するのは忙しいときだけ。
締め切りをまず最初に書いて、必要な工数を書いて作業目標を事前に設定すれば遅延や時間短縮の様子を把握しやすくなる。それと飛び込みで入った仕事があったり予想外の仕事が入った場合も記録を残しておいた方がいい。(これが後で役に立つ。)
・暇な時は無理に書かなくていい。
一ヶ月の間で数日間くらい暇な時ができた時は無理して書かない方がいい。僕の場合は、何か業務上の改善になりそうな取組みを考えたりや決算データの整備や業務マニュアルの作成などにあてている。ほとんどの作業はとくに予定を立てたり締め切りがあるというわけでないので予定表に書き込んだりはしていない。
・予定の書き込みよりも作業実績をしっかり書き込む
たいていの場合は予定通りに事が進まないので、最初の予定を鉛筆で書き込んでおいて実際に作業して予定通りにできなかったときは予定を消しゴムで消して、作業実績とやった内容を記録を書き込んでしまおう。この方が実際にかかった時間や作業内容を記録できるし後から見返したときに実勢に則した作業工程表になってくれる。
それと残業をした記録にもなってくれるというメリットもある。
・見直しの時間を時々取る
僕の場合は暇な時に、予定表を見返して実際の作業でめんどくさかったり、うまく行かなかったことを思い出してその対策を練る時間を取っている。こうすればちょっとだけではるが日頃の業務を効率化できたりする。
・家に持って帰らない
家で仕事のことを考える義理は無いので予定表は家にもって帰らない。
以上こんな感じで使っている。
多忙な人ほどスケジュール管理していない、何をやったのか記録をつけていない。
これは僕の私的な感想なんだがスケジュール管理をしたり、作業の記録をつけてない人は意外と多忙な人が多い。というのも多忙な状態で仕事をしてしまうと目の前のことに追われて全体的に物事を見れなくなってしまう。当然忙しくなると体力や気力を奪われて記録を残すだけのエネルギーもなくなってしまう。そういう意味では多忙は自分の仕事を把握しにくくする大敵なんじゃないだろうか。もっと厄介なことは、多忙さが原因で仕事の無駄を見つけられなくなってしまったり改善アクションのための時間とエネルギーを失ってしまうことだろう。
ただ、決して本人一人がいけないのではなく仕事の割り振りが下手だったりするとこうなってしまう。
まあ、これは僕自身の経験なのだが...
新年早々仕事の話かよ!!
ごめんなさいネタ切れの場繫ぎエントリーです。
営業職で外からばしばし電話してアポ取るような方には使えない本投稿ではありますが、時間管理で残業を減らしていければと願っての投稿です。
今年一年みなさんの残業が減ってプライベートをエンジョイできるよう願っております。
あっ、最後にエクセルで表を自作するのが嫌な方に役立つリンクを...
OB訪問された話
汚い字で書かれた謎のハガキが届いた。
私が会社に入ってから3年目のある日だった。会社から帰宅すると全く知らない人から身に覚えの無いハガキが届いていた。
私は部活にもサークルにも所属せず、意図的非リア充として教室の隅と図書館の勉強机で惰眠を貪り、同会生という巨人の肩に乗り、最小限の努力で単位を取得して卒業したスーパーダメダメ学生だったので手紙を送ってくる者などいるはずがないのだが...と思いながら見ると、OB訪問の依頼であった。
どうやら同窓会が公開している卒業生名簿から私の所属している企業名を検索し住所氏名をゲットしてOB訪問の申し込みをしてきたらしい。
ハガキには住所とメルアドがあり、もしよろしくば是非とも志望動機や会社での仕事内容を教えて欲しいと書かれていた。
会うべきか、会わざるべきか?それが問題だ。
今思えば就活生という現実を見失い、催眠術の餌食となった学生に会うなどという愚行を私はすべきではなかったのだろう。そうだ、すべきではなかった。むしろしてはいけなかった。
だが、しかし、私は会社に入って約2年と3ヶ月、知名度も人気も無い民生電気機の製造と販売を生業とする企業でOB訪問を受けると言うのは滅多にない機会、そして出身大学の就活生というのを一度は会社員側の客観視してみたかった。ゆえに、メルアドに会っても良いよう。と馬鹿なメールを送ってしまった。
私は就活生にアドバイスするに値する人間か?
私はメールを送った後、後悔した。そもそも私は会社の明日を担って活躍すスーパーヒーローでもなければ部署の命運をかけたプロジェクトの舵取りを行う若手ホープでもない。
むしろ、社内では上司にどやされ、仕事ができぬつかえぬと言われる典型的なダメダメちゃんである。(※部署異動の後、慢性的な人手不足と歪んだ組織構造により不当な仕事量と管理職によるマネージメント放棄が発覚。私の仕事の不出来が必要以上に増幅される環境であったことを釈明しておく。)
俺、就活生にアドバイスできることなんかないぢゃん!?
会社では雑用ばっかりで、怒られてばっかりだぜえ。何言えばいいんだよ!?
実際に会ってみた。
それでも会った。そうだ、当時の私は手のつけようの無い阿呆であった自省している。
この場では就活生をK君と仮称する。
待ち合わせ場所を指定したうえで、K君と会った。汚い文字のハガキを送ってくるのであるからには、相当なブサメンを覚悟していたが意外にもフツメンであった。
K君と喫茶店に入り、いざ本題へ...
K君の履歴書の志望動機は空っぽでした。やりたいことも空っぽでした。
潔し!気に入った。志望動機なんてねえ!俺も友達に考えてもらったからな(約5割は自分で作成、約5割は友達の手を借りた)空っぽの履歴書を見てすぐに元気がなくなった。
てっきりハガキを送ってくるぐらいだから読むのに1時間くらいかかるような応募書類を持ってきてくれると思い込んでしまった。空っぽだったためアドバイスできることはなかった。
せいぜいできたことは...文語体で漢字だらけで書かれていた学生時代頑張った事を口語体で書くようにと伝えた程度だった。
何を話したか思い出せない。
私は約一時間半ほどK君と話したが何を話したか詳しく覚えていない。
ただ、彼が大学の就活セミナーなるものの受け売りで就活していることとメーカー業界志望だということは分かった。
何よりもばかばかしいと思ったのは、就活セミナーはOBOG諸氏が就職先の会社であたかも生き生きとやりがいを感じて活躍しているかのようにレクチャーの話が行われているということを聞いたときだった。
キャリ教育・就活セミナーという愚の骨頂
就活の面倒はOBが見てくれる。志望動機も教えてもらえるというような謎の都市伝説を流布させているのはいったいどこのどいつであろうか。そうだ、私の出身大学である。
そしてその大学生たちである。なぜ就活はかくもへんてこりんなんだろうか?
私は思う。就活が学生や企業にとって怪しげな儀式と化している要因の一因は、会社員でも無い大学職員の就職支援室の人達が社会人かくあるべし。大人のマナーかくあるべし。などと意味不明なキャリア教育を施していることにあろう。
そしてもう一つ、有名企業に内定した4年生を神かなにかのように崇めたてる学生内のミスター就活、ミス(あるいはミセス)就活@キャンパスという愚の熱狂も大きな原因と言えよう。
その就活は大学の中だけのものではないか?
大学生は仕事のやりがいとか志望理由とか会社の魅力とかいつも決まった事を聞いてくる。まるで誰かからそれ以外に聞いてはいけないと強制されているように思えてならない。そして、本当に大事な事は聞いてこない。会社でリストラはあるか?とか出世するとどうなるのか?とか...働きたくないとかそんな意見を言ってくれない。誰かから決められたことだけを言い、本当に自分が言いたい事や考えている事を表現したり、知りたい事をきちんとできていないんじゃないだろうか。僕はそう思う。
サラリーマンという名のショッカー戦闘員
俺たちショッカー戦闘員組
これは僕が考えた事ではないのだが組織ピラミッドの最下層で働くサラリーマンをショッカー戦闘員と自虐的に表現している人がいた。僕はこれに多いに賛成である。
よくよく考えてみると日本のサラリーマン、とりわけ体育会系の職場はショッカー要素が強いんじゃないだろうか。
ショッカー戦闘員とは仮面ライダーで登場する悪の組織ショッカーに出てくる組織の末端構成員である。僕は仮面ライダーをリアルタイムで見た事はなく、詳しい人からとりあえず雑魚キャラで毎回仮面ライダーからボコボコにされているぐらいの印象しかないのだが、ショッカー - Wikipediaで読んだ情報だと結構現実世界に似てるななんて思ってしまう。
ショッカー戦闘員という改造人間 = 社畜という改造人間
ショッカー戦闘員(黒)はどうやら普通の人間を改造して生産されるらしい。そして常人の4.5倍の戦闘能力を有するらしい。
僕はこれを読んで現実世界でも洗脳や改造に等しい行為が行われているんじゃないかと思った。ある大手メガバンクに勤めている大学の先輩から聞いたところによると、会社の寮は毎朝決められた時間に音楽が流れてきて目覚めて食堂でご飯を食べて会社に行くらしい。最強の福利厚生とも言えそうなんだけど、どことなく軍隊みたいじゃないだろうか。
こうした生活の中で会社を中心とした社畜型の人間として徐々にではあるが洗脳されていくはずだ。こうした人間は会社というものが人生の土台となってしまうのではないだろうか。
他にも超大手保険会社に就職した人によると、新人研修はとても厳しくて、朝から真夜中まで保険マンの心得や金融商品など多岐にわたる内容を座学で叩き込まれるらしい。他にも社内で財布や名刺入れを紛失すると血祭りにあげられたり、会社のバッジは仕事以外では必ず外すなど厳しい掟が満載らしい。
また、ある家電メーカーだと社用の携帯電話を紛失すると名前が社内の掲示板に張り出されて晒し首になるらしい。当然、仕事内容や会社のルールが厳しくてついていけない人はやめざるを得ない。これはある意味ではローパフォーマーの戦闘員やミッションを失敗した戦闘員への粛正によく似ている。
勿論すべての会社が社員に対して厳しいルールを課して締め上げている訳ではない。しかしながら厳しすぎる掟によってたくさんの人間が脱落した結果、タフな人間しか残らなかったり、またタフな人間として会社に最適化させていく過程はある種の社畜という改造人間の生産と言えよう。
社長にイーッ!会社にイーッ!お客にイーッ!イーッしか言えなイーッ!
会社と言う組織は基本的に上意下達の構造だ。上の者たちが決めたことを下っ端社員たちは逆らえずに遂行するしかない。それは会社と言う組織全体だけでなく事業部や部署としったミクロ的な単位でもその構造は変わらない。もちろん会社内で組織のコネクションや人脈、スキルを動員して影響力を持った社員も多いと思うのだが、社長や役員という或る種の首領、大幹部の影響力や我がままは絶対的な権力を有している。そして例え改造人間として強化されていなくてもイーッ!(承知しました)と言わなければいけない。
また、日本ではなぜかお客様は神様ですという謎の教典を信じるオカルト信者がのさばってお客からどんな理不尽な要求をされてもイーッ!と言って理不尽に屈してしまう会社やサラリーマンが多い。ショッカー戦闘員たちは会社に粛正されなくても社会から理不尽な粛正を受けてしまうのだ。
半沢直樹という仮面ライダー
TBSから放映された半沢直樹直樹というドラマがある、倍返しだ!という分かりやすい表現で多くの社畜と下流主婦の心を掴んだドラマとして今年の一大イベントになったようだ。銀行というショッカー的な組織にはびこる理不尽な大幹部や粛正を見事に搔い潜り大幹部と対決する主人公はある種仮面ライダー的な側面を持ち合わせているんじゃないだろうか。
初代仮面ライダーである本郷猛はショッカーから人体改造され、脳を改造されそうになったところで幸いにも逃げ出す事ができた。そのため人体はショッカー的に強く正義の心を有したキャラという矛盾する二面性を持ち合わせた主人公である。
銀行と言うショッカー組織の中でタフな社畜改造人間でありながら正義の心を有した(※1)半沢直樹は或る種、仮面ライダーが持ち合わせた二面性を見事に有している。
それはある意味、会社でショッカー戦闘員のように働く多くの社畜に眠った正義の心を揺さぶる一大事だったのではないかと僕は考えている。
脱ショッカー戦闘員という考え方
ここまで読んだ方は感想は次の三タイプに分岐するはずだ。
1:俺はショッカー戦闘員そのものだ。泣ける...
2:会社に飯を食わしてもらっている身分でショッカーだと?こいつ阿呆か?
3:俺はショッカー戦闘員なんかじない。自分の意思に従って働いているんだ!
1と3の方は洗脳されていないのであまり心配はいらないのだが、3の方はちょっと注意が必要だ。というのも自分の客観性を見失って自分自身が組織内の死神博士になってしまう可能性があるからだ。
2の方は重傷な社畜型ショッカー戦闘員(士官クラス)あるいは死神博士のどちらかである。あなたの下で働いた結果このようなブログを執筆戦闘員がうまれたのだ。責任取れ!
僕は自分をショッカー戦闘員とも思ってないし、幸いにして今居る組織は、ショッカーとはほど遠い。もしも戦闘員として扱われるならば断じてライダーキックと称したポカミスを連発や職務怠慢で士官や幹部を苦しめようと言う所存である。
皆さんも是非、自分の中にある正義の心を大切にして組織で働いて欲しいと思う。
(※1)法的な側面から半沢直樹は正義じゃないと言う意見が多い。しかしながら大衆的視点から見た場合を仮定してこの場では正義の心と表記している。
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仮面ライダー がんばれ!ショッカー!! 5種 戦闘員 おもイー :全5種 1 おもイー!(A) 2 おもイー!(B) 3 体育
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仕事に学歴は関係ないという危険思想
仕事に学歴は関係ない!(ドヤ顔 )という通説
仕事に学歴は関係ないという説得力があるようで無いような精神論を時々耳にする。
ポジティブな意味では学歴や学部学科にとらわれずいろんな事に挑戦できるという意味である。しかしながらネガティブに作用してしまうと人に不幸をもたらす通説でもあるということを今日は述べたい。僕自身はこの世に生まれて約四半世紀、この通説について次の二つのシチュエーションで体験した。
・就職活動のとき
・会社での仕事のとき
就職活動のとき
就職活動中に多くの学生が気にかける話題に会社の採用に大学のランクが影響するのではないかということである。いわゆる学歴フィルター問題だ。
僕自身も就活中はそんなにたいした大学に通っていなかったうえに文学部のため学歴についていろいろと心配していたのだが、いろんな企業の採用要項の学部学科不問という怪しい妖気を垂れ流す言葉を信じて多くの企業の選考を受けた。
しかしなが行ってみるとなぜかランクの高い大学の学生ばかりが集まっていたり、学部が偏っていたりと採用要項とかけ離れた事をやっている会社があったと記憶している。
就活中に言われる仕事に学歴は関係ないとか学部学科不問というのはだいたいの会社は正直なことを言っているがなかには嘘をついている会社もちょっとだけ混じっていると言えよう。
また学歴や学科という言葉自体、言い手にとって定義や考え方が異なるあやふやな表現であると言える。受けるにあたって学科は問わないが採用にあたって加味する材料となる。など好きなように味付けができることに注意が必要だ。
この言葉は就活にあたってエントリーしやすくしてくれる言葉であると同時に採用側にとっては学生を広義で選り好み可能にしてくれる言葉でもあるんじゃないかと僕は思っている。
会社での仕事のとき
僕が今いる会社では高卒、高専卒、短大卒、大卒、院卒など様々な学歴の人が働いている。昇進にあたっては学歴は考慮されないので高卒の役員や管理職も結構居る。
僕自身が大学生だったころは学歴=大学のランクと思い込んでしまていたせいか、就職してから学歴=学校の履歴という認識に改まったことは結構大きな学びだった。
職場では僕の周りに高卒や短大卒の人はたくさんいる。もちろん何処の学校を出ていようと仕事のできる人は普通に頼れる存在であるし、仕事のできぬ人は頼れない存在だ。
ただちょっと気になった事がある。高卒の管理職や短大卒の人が時々、あいつは良い大学出てやがるのに全く使えねえ!とか言っているのを聞いた時だ。特に名の知れた国立大学出身で仕事が苦手な人はそういう陰口のターゲットになりやすい。
普段から仕事に学歴は関係ない!と言っている人達がなぜか仕事ができない高学歴を見つけるとココイチとばかりに批判しているのを見ると見事な言行不一致だなあと思ってしまう。
そういう意味では仕事に学歴は関係ないという言葉は使う人のさじ加減で誰かを批判するのにも褒めるのにも使えるマルチな表現だと言えるんじゃ無いだろうか。
甘い言葉に要注意
仕事に学歴は関係ないと言う言葉を採用で大きな声で謳っている会社はとくに注意が必要だ。実際に学歴など関係ない仕事が山ほど転がっていてブラックなんてことも十分に考えられる。お客の御用聞きの奴隷だったり、上司の奴隷だったり...
気合いとガッツしか求めていないブラック飲食店では確かに必要ないだろう。
なので仕事に学歴は関係ないとか変なことを言っている人を見かけたときはその人の考えている裏側を読むようにしよう。
そもそも本当に仕事に学歴が関係ないなら当たり前すぎてわざわざ言う事なんてないんだから。
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学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識
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日本のサラリーマンのライフワークはローン返済
ローン返済のための社畜
今日はGigazineでなかなか興味深い記事を読んだ。
日本の近代住宅建築がクレイジーな理由を外国人が考察 - GIGAZINE
この記事の中では日本の住宅事情について面白い考察がまとめられている。
僕が気になったの二つの項目を紹介したうえで自分の考えを書いてみたい。
人口が減少しているにも関わらず、住宅建設数は安定しており、日本国内の住宅販売の内87%は新築となっていて、海外の11~34%と比較してもかなり高い結果。
住宅販売の実に9割近くが新築販売となっているという事実は少々驚きだった。これは、日本の常識は家を買う=新築となっていることを意味しているんじゃないだろうか。
実は、僕がいる会社でもなぜか家の話となるとローンという言葉が頻繁に登場する。30代や40代の社員たちは皆口を揃えてローン返済が大変だの、生活が苦しいなどと愚痴をこぼしている。
そりゃそうだろう。家族の生活費を払って40年かけてローンという十字架を背負って働くという不可思議な働き方をしているのだからそりゃ苦しいのは当然だと言えよう。
日本では男は家を持ってい一人前!家を持ってこそ一国一城の主!パパは一家の大黒柱!!なんて言う表現が使われるくらい家を持つ事にこだわりを持つ国だ。
なかでも、ホームドラマでは妻もお家=新築じゃなくちゃ♪なんて台詞がフツーに使われていてサラリーマンというものは新築で家をゲットすることを前提として生まれながらにして洗脳されているんじゃないだろうか。
かく言う僕自身も、両親から男は家を35歳までに買わないとどこの銀行もローンを貸してくれないぞ!なんて言われていて。父ちゃん母ちゃん俺は、ローン返済マシンになりたくねえ(泣)などとこぼしている。
俺には家庭がある転職なんて無謀な事はできない
日本のサラリーマンは転職をあまり好まず、1つの職場に居続ける傾向があります。数年前から転職する人の割合は増えていますが、安定した給料は、住宅ローンを組む際の必須条件。しかしながら、サラリーマンが住宅ローンを返済するためにあくせくと働く間、住宅の価値は下がり続けます。家を中古で売り新しい家に住むなどということは不可能なわけです。
見出しの文は僕が会社で実際に聞いた言葉である。ローンを持つと毎月銀行に多額の返済をしなければいけない。そのうえ家族がいればなおさら大変である。そういう意味では日本人は転職というものに消極的になる。 転職のようなリスクを伴う行為をさけて一つの会社にしがみつくことで定期的な収入をあてに働き続ける行為とも言えるのかもしれない。
ただこのような考え方はサラリーマンをローンや会社という枠組みの檻の中に閉じ込めて決められたことにお金を使うためにひたすら働かせるという恐ろしい仕組みである。
会社に長年努めてこそ立派な人間、三年でやめる奴はけしからん
なぜか日本のサラリーマンは会社への誠意やストレス態勢をアピールしたがる。なかでも理不尽上司の重圧に何年も耐え抜いたんじゃ!!ドヤっ!な感じのアピールを聞くたびにちくしょう転職だ!!という考え方がまったく出てこないなと考えてしまう。一つの会社に猛烈に魂を縛られているような気がしてものすごくモヤモヤしてしまう。
で、何で俺の上司は会社にへばりついて理不尽に耐えたり保身のスキルばっかり鍛えてマネージメント能力とか仕事のスキルが身に付いてねーんだよ!?!?!?(※もちろん会社には仕事ができる素敵な人やマネージメントがナイスな管理職がたくさん居るのは承知している)という素朴な疑問を感じ、ある日考えた。
ローン返済型社畜の形成パターン(すごく偏ったものの見方、あくまで極端な例)
マイホーム購入&ローン借り入れ
↓
返済で毎月の生活が苦しくなる。貯金できない。
↓
会社で嫌な事(パワハラorモラハラ)
↓
転職?逃げ出す?
↓
無理っす、ローン返せなくなるかも...
↓
耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!耐える!!
↓
メンタル強い系社畜の完成!
↓
出世
↓
部下に毎日こんなことを言うようになる。
「会社に長年努めてこそ立派な人間、三年でやめる奴はけしからん」
「理不尽上司の重圧に何年も耐え抜いたんじゃ!!ドヤっ!」
「家を持ってこそ一国一城の主!」
「この程度でへこたれるんじゃない!」
「甘ったれるな!!」
僕はローンと家庭は社畜形成のプロセスに大きな影響を与える重要要素だと考えている。
また、日本の会社が年功序列や終身雇用という考え方が根強く残っているのはこのローンによる長期返済の縛りも大きな作用じゃないかととも考えている。
長くなってしまったけど今日はこの辺で、終わりにするが僕がこの記事を書くうえで過去に読んだ本とブログ記事を記しておく。もっと考えてみたいという方にはお勧めである。
日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社プラスアルファ新書)
- 作者: 深尾葉子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/04/23
- メディア: 新書
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ウェブ上でのんびりする権利があっても良いと思う。
事の発端
1日に40PVほどののんびりした当ブログに1,000PVという謎のビッグウェイブが到来してしまった。原因は僕自身ににある。若手サラリーマンというクソゲー - Taigoの日記帳この記事を書いたところはてなブックマークが一日で20近くついてしまい、さらにはGunosyというニュースサイトにリンクが貼られたらしく大量の閲覧件数を獲得してしまった。
やばい、炎上しちゃったらどうしよう?
このブログは胸を張って万人受けする素敵なものとは言いがたい。個人的に会社内や世の中について思うもやもやを書き綴った私的な事項がほとんどあり、たくさんの人が見て笑ったりふむふむ勉強になったというような有益なサイトにはほど遠い存在である。
それにも関わらず、記事公開から約20時間でブックマークが20ほどつき、890PVという当ブログ始まって以来の異常事態が発生してしまった。
僕はもしこのままたくさん人が来て怖い人たちから炎上させられたら絶対に対処できないと確信し、怖くなった。なのでブログについていたTwitter、Facebook、はてブ、ゼンバック、等々のボタンを全て取り払うという決断をした。さすればシェアされずに拡散が少しでも止まるんじゃないかと考えたのだ。
どうにかブックマークの増加とTwitterの拡散から免れたおかげで記事自体は累計PV2000程度にとどまった。
お手軽シェアという恐怖
僕自身はこのブログに1日に1000件という数字がくるとは夢にも思っていなかった。
それはある意味、お手軽なシェアによってもたらされた数字だと思っている。
一人の人がTwitterやFBなどの他のソーシャルメディアに面白いとかなんかムカつくという思いを投稿すると場合によっては本人の意思とは関係なく瞬く間に広がってしまう。
これは何かメッセージやアートを発信する場合はとても強い武器になるとおもうんだけど僕の場合には図らずもあんまり見られなくてもいい個人的な思考をたくさんの人に共有されるという結果になってしまった。
最初は人気ブログの仲間入りしたいと思っていたがそうは思わなくなった
実を言うと僕自身、若手サラリーマンというクソゲーを書くまでは人気ブログの仲間入りをしたくて記事を書いていたんだけど、多くの人がおとずれてブックマークしたことでそうは思わなくなった。というのもはてなブックマークの中には自分へのちょっとした批判と取れそうなものや面白いといういろいろな意見があった。
それはブックマークをした人にとっては小さな一言でもぼくにとってはそれがたくさん集まって大きなメッセージみたいなものになって心理的に圧力になったように感じた。
ある意味では人気ブログという物はかなりの勢いで大変なものなのかもと感じさせてくれた出来事だと思う。
このブログについて改めて考えてみる
Taigoの日記帳は僕個人の目線で見た世の中への不信やもやもやや会社で働く中で感じたことをのんびりと書き連ねる日記帳である。ほとんどはネガティブな内容なんだけど、僕自身が思うもっとこうなったら良いのにな〜というのを極力書くようにしていきたい。
どことなく仕事で嫌なことがあったときや働くことに前向きになれない気分な時に読んでいただければありがたいと思っている。なので本当はこんなブログは繁盛しなくていいのだ。
はてなブログでのんびり更新したい。超ニッチブログでいたい
はてなブログははてなブックマークやホッテントリー、検索エンジンに乗りやすいなど結構すばらしい機能が満載なので僕のような低レベルコンテンツの生産者でもどうにか0PVという涙がちょちょぎれる事態は回避できている。
そこでちょっと厚かましいお願いなのだが株式会社はてなの方がもしこの記事を読むようなことがあったら是非、ホッテントリーやはてなブックマークの急上昇中のニュースラインに載らないでひっそりと運営することが出来る機能を実装して欲しい。
意外にもたくさんの人に見られなくてもいいからのんびりと更新したいというユーザーも小数いるんじゃないかと思う。
長くなってしまったがこれからも気張らずのんびりとゆるくやっていこうと思う。